恒例の涅槃会・彼岸会法要を勤めました。
涅槃会とは、ご存じのとおり釈尊のご命日におこなう法要です。旧暦2月15日がその日とされています。
「願はくは花のもとにて春死なむその如月の望月の頃」
という西行の歌があります。
「如月の望月」とは、陰暦2月15日のことです。西行は、釈尊の命日の頃に花の下で死にたいものだ、と歌っているわけです。
陰暦の2月15日というのは、今の暦では3月のはじめから4月の初め頃になります。ですから、ここでいう「花」とはもちろん桜のことです。
したがって、「桜の花の下で釈尊のように死にたい」という願いがこの歌には込められているということになります。
このように旧暦2月15日は今の暦では3月の何日かになりますし、このあたりでは雪もありますから、ひと月遅れの3月15日に涅槃会の法要をおこなっているお寺もあります。当宝光寺ではほどなく春のお彼岸にもなりますので、お彼岸の法要(先祖供養)とともに勤めています。
参拝の皆様も熱心に読経してくださいました。