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ほめることは幸せへの近道

平成18年8月1日記

「幸せ」には三つの段階・ステージがあると思います。1相対的な幸せ、2絶対的な幸せ、3究極の幸せの三つです。今回は、二番目の「絶対的な幸せ」についてお話ししたいと思います。

生(生れる)・老(年老いる)・病(病になる)・死(死ぬ)が、なぜ苦しみなのでしょう?すべて、この世に生を受ければ当たり前のことなのに、なぜ苦しみなのでしょう?それは、あなたが苦しいと感じるから、考えるからです。

「幸せ」というのは、私たちの思考の産物のようです。頭で考えた「虚構」「作りごと」なのです。人間の社会は「作りごと」で成り立っています。「幸せ」も作りごとです。したがって、「幸せ」だと思えば、「幸せ」になれるのです。

そこで、「幸せ」だと思えるようになる方法の一つをお教えします。それは、他人を「ほめる」癖をつけることです。何でもよいのです。たとえば、「今日の味噌汁もおいしいなあ!」くれぐれも「…味噌汁は…」と言ってはいけません。「昨日はまずかったのか」と言われますから、「今日も…」と言わねばなりません。

一日に五回以上、他人をほめなくてはならない、という規則の会社があります。儲かっているそうです。人間関係がまことにスムーズに機能していて、効率よく仕事をこなせるからだそうです。

道元禅師は「愛語能(よ)く廻天(かいてん)の力あることを学すべきなり」と言われます。真心からのやさしいことばは、天をもひっくり返す力を持っていることを学びなさい、とのお示しです。「ほめる」ことは愛語の一種です。「ほめる」ことによって、周囲の人々も変わるのでしょうが、一番変わるのは自分自身です。自分の見方が劇的に変わるのです。これが「廻天の力」です。

お盆が近づいて参りました。「幸せに暮らしているよ」とご先祖様に報告できるように、毎日他人を「ほめ」て、明るく日送りをしたいものです。

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